2017.03.11 | その他
ただ今横浜市会は、平成29年度予算案審査が行われています。本市年間予算額は、一般会計総額1兆6千5百億円弱。特別会計、企業会計を合わせると約3兆5千7百億円強の予算となります。その予算案について、市会を二つの班に分け、事業局ごとに連日審査していきます。私は、3月1日に建築局の予算審査に立ちました。
質問項目は、次の7項目についてです。
1.平成29年度予算編成の考え方
2.震災対策事業
3.分譲型大規模集合住宅の今後についての考え方
4.市営住宅の今後についての考え方
5.法令違反建築物への対応の考え方
6.民間建築物アスベスト対策
7.建築助成公社の今後
どれも重要な課題だと考えますが、いくつかの項目について、質問内容をご説明します。
震災対策について。
局としては、新年度も力を入れる事業としていますが、その言葉と裏腹に予算額が減額傾向にあります。予算の確保の考えを質しました。そして特に私が当局に一刻も早い改善を求めたのが、災害拠点病院や災害時救急病院の耐震性不足の問題です。
改正耐震改修促進法によって、不特定多数が利用する一定規模の建築物について27年12月31日を期限に、耐震診断と報告が義務付けられました。その報告結果の公開は、今月中に県下一斉に各自治体が行う予定になっています。そして問題は、重要病院の中に耐震性不足の施設が使われている課題です。本市内にある災害拠点病院や災害時緊急病院のうち、10病院が耐震性不足の診断を受けました。そのうち現時点で耐震改修設計や改修着手ができているのは、3施設のみ。残り7施設は、行政側から働きかけや検討状況の確認の段階に留まり、具体的な改修や建て替えの目途がたっていません。大地震が本市をいつ襲うか分かりません。それなのに災害時医療の拠点となる重要病院、特に災害拠点病院に耐震不足施設があることは、あってはならないことです。一刻も早い施設の適切な改修や建て替えと、それが済むまでの間の機能維持やバックアップについて、早期の、そして適切な対応を求めていきます。
市営住宅の再生について
建築局審査では、市営住宅の今後のあり方についても質疑を行いました。本市には約2万7千戸の直接建設の市営住宅を保有していますが、そのうちの約1万1千戸が、昭和50年以前に建設されました。こうした市営住宅の建て替えの課題に、直面することとなります。単純に考えると、40年以上前に建設された市営住宅を建て替えていくには、約2千億円ほどの費用が掛かります。財政が厳しい中で、この財源をどう確保するか、大変頭の痛い課題です。
私は、市営住宅の供給は、旧来のような直接建設方式が中心であるべきとは思っていません。ユニバーサルデザインなどの時代の要請する点は、十分配慮していかなければいけませんが、資金調達を含め、建設手法、提供される住宅の様態など旧来の発想にとらわれることなく、課題解決にあたるべきと考えています。その第一歩として、早急に市営住宅の現状を分析し、建て替えなどの今後の考えをまとめた再生計画白書のようなものを策定すべきと考えています。この点に関して、質疑の中で当局から平成30年度中までの策定の意思が表明されました。
以上の震災対策や市営住宅の再生問題を含めた質疑の様子を是非、ご覧下さい。
⇒ こちら。